RIZAPが開いた市場、2026年に何が起きているか——パーソナルトレーニングビジネス14年の変遷と次のトレンド

2012年、1つのCMが市場を動かした

日本のパーソナルトレーニング市場の歴史は、事実上2012年から始まりました。RIZAPの1号店は2012年2月に東京都心にオープン。入会金5万円・2ヶ月30万円弱という価格設定と全額返金制度を引っ提げ、「結果にコミットする」というCMでブレイクしました。

それ以前、パーソナルトレーニングは一部のアスリートや富裕層が利用するもので、一般市場には事実上存在していませんでした。RIZAPはテレビCMを通じて「痩せたいけどどうすればいいかわからない人に、専属トレーナーが伴走する」というモデルを可視化し、2012年の時点では100件に満たなかったパーソナルジムの数を、その後10年で飛躍的に増加させました。

第1フェーズ(2012〜2019年):高単価×短期集中モデルの確立と普及

RIZAPの成功を見た参入者が次々と現れ、「2ヶ月×週2回=総額20〜30万円」というモデルが業界スタンダードとして定着しました。2010年代中盤から放送されたRIZAPのCMでパーソナルジムが一般化し、多くの事業者がこのモデルを踏襲しました。

この時期の市場の特徴は「訴求の同質化」です。「短期間で体が変わる」「食事制限+トレーニングで結果が出る」というメッセージが飽和し、消費者側にとってどのジムを選べばよいかが分かりにくくなっていきました。

第2フェーズ(2020〜2023年):コロナを経た多様化と低価格化

フィットネス市場は2012年から継続して伸びており、2019年の市場規模はおよそ4,939億円とほぼ5,000億円に達し業界史上最高値を更新しましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で全国のジムが一時休業や時短営業を余儀なくされ、経営に深刻な打撃を受けました。

しかし同時に、コロナは市場の構造変化を加速させました。コロナにより「コンディショニング」の需要が高まり、パーソナル自体の捉え方が多様化してきました。これまでは「ジムやトレーナーが準備したトレーニングをする場所」だったのが、「お客様がカスタマイズして心身のコンディションを整えたり自分を高める場所」として在り方が変わっていきました。

RIZAPのデメリットである「厳しい食事制限」「高い料金」を逆手に取り、「食事制限なし」「低価格」をウリにしたパーソナルジムが増加したのもこの時期です。加えて女性専用ジム、回数制ジム、無人型マイクロジムが一気に普及し、「パーソナルジム」という一言で括れないほど業態が多様化しました。

第3フェーズ(2024〜2026年):特化と二極化の加速

フィットネス市場全体は7,500億円規模(前年度比+5.6%)へ成長見込みとなっており、パーソナルジム市場は300億円(前年度比+9.1%)を突破し、高成長を継続すると予測されています。数字の上では好調ですが、内部構造は大きく変わっています。

フィットネス市場は「放置型の低価格モデル」と「サポート付きの高価格モデル」の二極化が進んでいます。DX化による低コスト運営が可能になったことで低価格モデルのサービスが急増し、ターゲットが「安さ重視」と「サポート重視」に分かれました。この構造において、RIZAPが開拓した「高単価×個別指導」のポジションは依然として有効ですが、そこに参入するための条件が変わっています。今や「パーソナルジムであること」は差別化にならない。「何のためのパーソナルジムか」という専門性と文脈が問われる時代です。

2026年以降のトレンド予測:「誰に売るか」が経営の核心

2026年以降、フィットネス市場で勝ち残る戦略は「年齢」×「明確なターゲット」で尖っていくことが求められます。「20代女性×ダイエット」「50代男性×生活習慣病予防」など、ペルソナを1つに絞ることが基本戦略になります。

RIZAPが市場を作った時代から14年が経ち、業界は「新規需要の獲得から継続的関係の深化へ」という質的転換を迫られています。集客よりも継続率、広告よりも紹介、単発プランより月謝型への移行——これらが2026年以降のパーソナルジム経営の中心課題です。

dotnow(ドットナウ)は、この変化に対応するパーソナルジム・フィットネス事業者向けの予約・会員・決済管理システムです。月謝の自動引き落とし・会員管理・予約受付が初期費用・月額費用0円のFreeプランから利用できます。「継続率で勝つ」経営を支えるインフラとして、2026年6月にリリース予定です。

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